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TP:坂井「世界ゴルフ学会」認証論文発表
TP:坂井「世界ゴルフ学会」認証論文発表
駒沢ゴルフスタジオのテクニカルプロデューサーである坂井昭彦がが「世界ゴルフ学会」に認証された論文を発表致しました。
<論文の概要>
この研究は、国際大会で優れた成績を収めるロングドライブゴルフプレーヤー(LDP)のボールの軌道、クラブフェースのコントロール、および体の動きを測定することを目的としました。
参加者はドライバーを使用し室内施設にてランダムに3種類の軌道(ストレート、ドロー、フェード)を10ショットずつ行いました。
その結果、フェードショットが有意に長いボールキャリーディスタンスを示しました(直線:329.7 ± 31.7、ドロー:301.8 ± 30.6、フェード:345.7 ± 18.4 ヤード)。
オフラインディスタンスもフェードショットで有意に増加しました(直線:3.6 ± 37.3、ドロー:-12.0 ± 26.4、フェード:30.8 ± 42.2 ヤード)。
オフラインディスタンスが60ヤードを超えるショットは無効とされ、その結果、直線で10回中2回、ドローで10回中0回、フェードで10回中4回が該当しました。
ドローショットのボールの軌道分析では、ピークの高さと降下角に統計的に有意な傾向が見られました。
すべての軌道でボールスピード(直線:189.3±6.3、ドロー:192.1±5.0、フェード:193.3±4.1 mph)とクラブヘッドスピード(直線:137.2 ± 1.6、ドロー:137.0 ± 1.2、フェード:137.7 ± 2.2 mph)に有意な差は見られませんでした。
ドローショットでは、クラブの軌道はイン・トゥ・アウトで、ボールインパクト時にフェースが開いていることが確認されました。
単発で最大距離を狙うゴルフ選手でも、クラブヘッドスピードとグリップスピードは比較的一定している傾向があることが明らかになりました。
これらの結果は、LDPが3種類のボール軌道に合わせて精密な動きとフェースコントロールを行い、高度な運動制御を示していることを示しています。
<論文の結論>
この研究は、国際大会に出場するロングドライブプレーヤー(LDP)に焦点を当て、ストレート、ドロー、フェードショットを行う際のボール軌道、クラブフェースのコントロール、および身体の動きを分析しました。
結果は、特に距離に関して、フェードショットが最長距離を達成することを示しています。
しかし、実際の競技における戦略的側面を考慮すると、ドローショットが最も安定した傾向を示しました。
距離を競うゴルフ競技では、個々の運動特性を十分に理解し、風や視界の環境に応じて異なる軌道を選択することが重要です。
この研究では、異なる軌道であってもクラブヘッドスピードやグリップスピードに違いが見られなかったため、LDPは常に変化する自然環境などの外的要因を分析する必要があります。
このことは、LDPが競技中にこれらの条件を評価し、適応する必要性があることを強調しています。
これらの発見を検証するためには、実際の競技中に屋外で実験や分析を行うことが不可欠です。